2010年 11月 02日
先週末、福岡県北九州市でのアートイベント「街じゅうアート in 北九州2010」を 見に行ってきました。 このイベントは、北九州のNPO法人「創を考える会・北九州」が企画した、 地域の人たちや、企業とリンクした地域密着型アート・プロジェクトです。 「北九州市内の企業や大学と、全国から招待した作家が協働して作品制作を 行なう」という、この企画。 MMFAでもおなじみのアーティスト 久保田弘成が参加しています。 今回は、巨大な立体作品を制作してきた久保田にとって、最大規模の、 船(全長8.5メートル、重量2.2トン)を回転させる作品に挑戦しました。 まずは、展示会場 門司赤煉瓦プレイス内を見学。 この建物は、もとはサッポロビールの醸造工場でした。 建物を管理しているNPO法人「門司赤煉瓦倶楽部」の方たちが、 「歴史あるこの建物をたくさんの方に知ってもらえたら・・・」と、 進んで協力してくださり、展示が実現したそうです。 「日本の近代化を牽引してきた街、北九州で開催するなら、展示場にも、 歴史ある場所を選びたかった」とは、イベントを主催する、NPO法人 創を考える会・北九州スタッフの三満田さん。 会場内を案内してくださいました。 入口はいってすぐ、階段をのぼると、久保田作品の記録映像が上映されています。 続いて、福岡久留米出身の作家 坂井存さんの作品「重い荷物」。 タイヤチューブでつくった立体を背負い、さまざまな場所を訪れるという パフォーマンスをしている作家。 国内外で広く活躍している彫刻作家 青木野枝さんの作品「蒸気管/門司」。 鉄を素材に使いながら、重さを感じさせない軽やかな造形。 地元企業より提供された石けん、およそ30個からできています。 主に、遊具を素材にした作品を制作している美術家 牛嶋均さんの作品「石けんと洗面器」。 土が持つ「土着性」、「多様性」に注目し、制作している彫刻家 冨永剛さんの作品。 今回、主に北九州の土を使用した、土壁の作品が多く展示されています。 「ネノホシ」(北極星の別名) 一番右下の窓部分は、雨漏りのため、土が流されてしまったそう。 内部の構造が垣間見えます。 「93年後の泉」 デュシャンから93年後の・・・。 築100年にもなる建物内には、その歴史とともに醸成された、 ゆったり落ち着いた空気が流れていました。 展示に使われた醸造棟は、年に数回、開放されているそうです。 そして、いよいよ廻船パフォーマンスへ。(→つづく)
by mmfa
| 2010-11-02 21:28
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