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2011年 06月 24日
「和田賢一・朴宗夏 二人展」作品紹介
2008年の和田氏の急逝で宙に浮いてしまった二人展が、時を越えて開催されました。

和田 賢一 Kenichi WADA
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2008年に急逝した和田賢一。
被爆者を母親に持つ和田は、2000年より一貫してATOMをテーマに作品を制作してきた。
すさまじい破壊力と殺傷力を持つ原爆。しかしその閃光は、この世のものとは思えぬほど
鮮やかで美しいものだったという。
和田賢一は、その光を画面に現そうとした。
今、我々は、原爆は過去のものではない、ということを思い知らされている。
それは、美しい閃光も、きのこ雲も持たない。
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朴 宗夏 Jongha PARK
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白い布を縫った糸の目のようなブラッシュ・ストロークの連なりは、一見すると美しく
調和しているように見える。しかし近づいて縫い目の一つ一つを良く見ると、それぞれの
縫い目の中には、異なった世界が展開していることに気づくだろう。水彩と油彩の要素が
入り混じり、反発し、対立し、そして時には融合している。私は彼らの行動をコントロール
することはできず、ただ見守るしかない。
やがて彼らの動きの痕跡が、画面に残される。私はそれらの一つ一つの縫い目の中に、
宇宙の原理を見つけたような気がして、感動を覚える。
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(コメント/伊藤眞理)


和田賢一・朴宗夏 二人展

by mmfa | 2011-06-24 19:07 | 展示情報


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